おやじの想いを箱に詰めて

20143

おやじの想いを箱に詰めて

復興デパートメントの年間ランキング第1位に輝いたベストセラー商品『おやじのおまかせセット』。この商品を販売しているのが、石巻中央商店街にある「プロショップまるか」です。活気あふれる"街の魚屋さん"の"おやじ"に会いに行きました。

プロショップまるか

年間ランキング第1位のベストセラー商品
「らっしゃい!」、店の戸をくぐると、威勢のいい声が飛んできます。ここは、石巻中央商店街にある「プロショップまるか」。"おやじ"こと、社長の佐々木正彦さんがその目利きで選んだ新鮮な魚を目当てに、地元っ子が通う活気あふれる魚屋 です。一歩店内に入ると、おどろくほどバラエティに富んだ魚がずらりと並んでいます。

プロショップまるか

その中から主婦目線でとっておきを選りすぐり、詰め合わせた『おやじのおまかせセット』を作っているのが、辺見喜代江さんです。 実はこの『おやじのおまかせセット』、復興デパートメントの人気商品年間総合ランキング 第1位に輝いたベストセラー商品。1日に70セット出荷したこともあるそうで、辺見さんに人気の秘けつを伺うと「そんなのはないわよ。ただその日の、新鮮でいいものを入れているだけ!」と、快活に笑いました。

プロショップまるか

ここに集まってくれた人たちが、再開を後押しした
3年前の東日本大震災では、店の1階部分がすべて浸水し、めちゃくちゃになってしまいました。しかしながら、水が引くと、ひとり、またひとりとお客様が店にやってきたのだといいます。「あの当時は携帯もなかなかつながらなかったでしょう。だから、お客さん同士が、ここに集まって安否確認をしていましたよ 」と、佐々木さん。次第に「お客さんから"早く店を再開してよ"って言われて。それから、商工会やら銀行やらあちこちかけまわって、どうにか再開しました 」。

その後、佐々木さんは、ボランティアで石巻を訪れる人たちに向けて、食事を提供するようになりました。「前は魚を売るだけだったんだけど、ほら、ここらへんは食べるところがないでしょう。だから、復興支援で石巻に応援に来てくださった方 たちに、最初は無償で食事を提供したんです。そうしたら今度は"私たちも食べたい"って地元のお客さんたちが言うんですよ(笑)。じゃあ、ってことで、刺身定食を出すことにしたんです。この3年は、お客さんに引っ張られてどうにかやってきたましたね」。その刺身定食は、刺身もおかずもさすが魚屋!と思わずに口にしたくなるほどの内容。昼時には、この定食を求め、近くで働くサラリーマンや地元の人たちが押し寄せるのも、納得です。

プロショップまるか

今、伝えたい。全国の人への感謝の想い
「プロショップまるか」は、震災前、地元のお客様だけを相手に、対面での販売が主でした。「震災後、どうにか売り上げを伸ばさなくては...と模索する中で生まれたのが、『おやじのおまかせセット』なんですよ」と佐々木さん。

プロショップまるか

実際に商品を詰め合わせている辺見さんは「インターネットで買ってくれたお客さんがね、"宝がたくさん詰まった宝石箱だ"って言ってくれたの。それがうれしくてね」と、笑顔をほころばせます。そんな辺見さんの隣で佐々木さんは、「今後は、鮮魚だけではなく、新商品も作ろうと考えています」と、さらなる戦略も教えてくれました。

プロショップまるか

佐々木さんに、お客様へのメッセージを聞くと「これからも、お客さんの声に助けてもらいながら、店をやっていきたい。石巻に限らず、被災地はまだまだ復興の途中です。全国の皆さまのおかげでどうにか3年やってこられました。この場を借りて"ありがとうございます"と、"これからもよろしくお願いします"と伝えたいです」と。 「プロショップまるか」は、これからも顧客の要望に応えながら、宝石箱のような商品で、人々を笑顔にさせていくことでしょう。